スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

もしも願いがかなうなら/アン・マキャフリー

もしも願いがかなうなら
アン・マキャフリー

My評価★★★☆

訳:赤尾秀子
創元推理文庫(2006年9月)
ISBN4-488-59703-3 【Amazon
原題:IF WISHES WERE HORSES(1998)


田舎の小さな村の領主エアスリー卿の妻レディ・タラリー。彼女は優れた知恵と癒しの力で知られている。また予知の力もあった。彼女の下には、助言や助力を求めにくる人が絶えない。
夫妻には7人の子どもたちがいて、長男トラセルと長女ティルザは14歳の双子。ティルザはレディ・タラリーの能力を引き継いでいた。

公国に近隣諸国が攻め込んできたため、エアスリー卿は兵を招集して戦地へと向かった。残されたレディ・タラリーと子どもたちは、村人ともに困難を乗り切ろうとする。だが敵が村まで攻めてきた!
そんな中、トラセルとティルザの双子は、成人とみなされる16歳の誕生日を迎える。

********************

知恵とやさしさを併せ持ったレディ・タラリーがとても魅力的でした。
彼女は戦争へ出かけた男たちに代わって、領主の妻として、子どもたちの母として、村を守ろうとする。「なにができるか考えましょう」と言うのが口癖で、常に前向きに考え、困難を乗り切ろうとするんです。
16歳の誕生日のお祝いを、物資の不足している現状でも、なんとか実現させようと知恵を絞る。どんなときでもあきらめず、そして朗らかさを忘れない。

戦争というものを、戦地からではなく、村に残って守る側から書いたファンタジーは珍しいんじゃないかな。
食糧の備蓄や作物の心配、越冬の準備など、やることはたくさんあるんですよ。村人の面倒を看つつ、子どもたちへも目を配る。随所に女性作家ならではの視点が光ってます。男性では絶対こういうのは書けないだろうな。

掌編というぐらいの長さできれいにまとまっているため、親子で読むとか、初めてファンタジーを読む人にいいかも。ディープなファンタジー好きにはもの足りないかもしれないけれど、ときにはこうした、やさしい気持ちになれる物語もいいのでは。(2007/6/6)

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへにほんブログ村 本ブログ 海外文学へ

スポンサーサイト

天より授かりしもの/アン・マキャフリー

天より授かりしもの
アン・マキャフリー

My評価★★★

訳:赤尾秀子
創元推理文庫(2004年3月)
ISBN4-488-59702-5 【Amazon
原題:AN EXCHANGE OF GIFTS(1995)


この王国の人々は、身分に関わりなく誰でも生まれながらに独自の一能力「天賜(ギフト)」をもっている。
王国のプリンセス・ミーアンの天賜は植物を育てることと、彼女の調合したものには必ず薬効があること。でもプリンセスなので土いじりは許されず、彼女の天賜は生かされることなく、周囲から無視され続けてきた。
堪りかねたミーアンは宮廷を出奔。森奥深くの炭焼き小屋で暮らし始める。しかし、なにしろプリンセス、食べ物を調理したことがない。
そこへ一人の少年が現れた。少年はウィスプ(ささいなもの)と名乗った。
二人は姉弟のように力を合わせて暮らし始めるが、市で王女を探す宮廷の伝令を聞いた途端、ウィスプの態度が豹変!しかも態度ばかりでなく・・・。

********************

短篇よりは長いけど中篇よりはちょっと短いお話で、中世風の世界を舞台にしたロマンティック・ファンタジー。女性向きの作品ですね。ラストのベタなロマンティックさは私は苦手。

古来のシンデレラ・ストーリーは、庶民の少女がいつか王子さまと・・・という玉の輿の話ですよね。しかし現代のシンデレラは、王女が身分を捨ててまでも自分らしく生きようとすること。といったお伽噺と思えばいいかな。
何をやってもとても器用なウィスプ。彼の正体と彼の天賜(ギフト)が物語の要となるのですが、天賜については読んでいる途中で見当がつきました。でも彼の正体は?なぜ態度を豹変させたのか?それは読んでのお楽しみ。
全体的に、悪くはないんだけれど、ココがいいというところもなく、意外性はなかったな。(2004/6/22)

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへにほんブログ村 本ブログ 海外文学へ

だれも猫には気づかない/アン・マキャフリー

だれも猫には気づかない
アン・マキャフリー

My評価★★★

訳:赤尾秀子
創元推理文庫(2003年2月)
ISBN4-488-59701-7 【Amazon
原題:NO ONE NOTICED THE CAT(1996)


時は中世、エスファイア公国の老摂政マンガンが没した。先見の明のあるマンガンは生前、自分亡き後、若き領主ジェイマス五世と国のために、とっておきの秘策を講じておいた。
マンガンが亡くなり、彼の飼い猫ニフィが、ジェイマス五世と行動を共にするようになった。

さて、ジェイマス公は公国を狙う隣国モーリティアの王エグドリルを牽制するために、狩りに招待する。エグドリル王は3人の姪を伴ってやって来た。21歳独身のジェイマス公の妃に選ばせるためだった。ジェイマス公のお妃選びを、影ながらニフィが手伝う。
ところが、エグドリル王の後妻ヤスミンがエスファイア公国を狙っていた。ヤスミンは自分に敵対する者たちを暗殺。ジェイマス公とエグドリル王の血縁の暗殺をも企んでいた・・・。

********************

中世の王宮を舞台とした中篇ファンタジー。
ファンタジーというより中世ものと言ったほうがいいかな。中世といっても現代的感覚で書かれているため大変に読みやすく、小学生でも読めますね。ちょっとした空き時間に軽くてテンポがよく、楽しめるファンタジーを読みたいときにはちょうどいいのでは。
ディープなファンタジー・ファンには向かないと思うけど、初めてファンタジーを読む人には手軽なのでいいかもしれません。

毒婦ヤスミンの陰謀術数に抗して、マンガンの秘策ニフィが暗躍。
このニフィには軽々しく口にしてはならない名前があるのですが、それこそがニフィの秘密、マンガンの秘策。そのニフィがヤスミンに対してとった妙技とは!? これがいかにも猫ならではといったところ。(2004/4/11)

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへにほんブログ村 本ブログ 海外文学へ

プロフィール

H2

Author:H2
My評価について
=1ポイント
=0.5ポイント
最高5ポイント

最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
FC2カウンター
検索フォーム
リンク
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。