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想い雲/高田郁

[みをつくし料理帖]想い雲
高田郁

My評価★★★☆

ハルキ文庫・時代小説文庫(2010年3月)
ISBN978-4-7584-3464-5 【Amazon

目次:豊年星 「う」尽くし/想い雲 ふっくら鱧の葛叩き/花一輪 ふわり菊花雪/初雁 こんがり焼き柿/巻末付録 澪の料理帖


想い雲「つる家」の女料理人・澪。辛く苦しいことがあっても人を幸せにする料理を作ろうと精進する澪と、彼女を取り巻く人々の人情物語。シリーズ第3弾。

今回は前作より話が少し進展。「豊年星」では、新キャラクターの坂村堂が登場し、口の悪い戯作者先生と凸凹コンビを組む。澪と芳は、行方知れずの若旦那・佐兵衛の情報を入手。しかしそれは、手痛い目に遭った結果だった。
「想い雲」は、あさひ太夫に関わる話。澪はひと目太夫に会うため、料理人として腕の冴えと意地をみせる。
またまたつる家に苦難が舞い込み、澪たちは苦境を乗り切ろうとする「花一輪」
「初雁」では、つる家のふきの弟が、奉公先に戻らず行方不明になった。澪たちは必死に行方を探す。幼い姉弟の胸の裡に、澪たちは・・・。また、小松原の正体がチラリと示唆される一篇。

前作はまだ連作短編という印象が強いように感じだったけれど、今作は(連作ではあるけれども)シリーズ長編化を目指して作者の腰が据わったような印象を受けた。また、前作はアイデアが先走りした感があったが、今回はアイデアとストーリーのバランスが巧くとれているように思う。
澪たちは苦難や逆境に立ち向かう。その原動力は「人と人のつながり」であり、「人を思いやる心」だろう。そんな澪たちに一喜一憂させられる。

感情的な盛り上がりや場面の演出など、相変わらず読者のツボを押さえるのが上手い作家だなあ。けれどもそれが見え透いていて、いまひとつ興醒めしてしまう。
感情を委ねて読めばいいので、すごくわかりやすくて読みやすい。頭を使わなくていいわけだし。だからかな、本書を読んで沸き起こる感情や同情が、なんか薄っぺらいんだよなあ。
自分でも思うけど私は性格が捻ているからなんだが、何も考えずに読め、お手頃な感動を味わえるという感じで、心の底から感動するという感じではないんだなあ。
だが、ときにはそれがいいのだ。そういうのを読みたいときには、ピッタリなシリーズ。次巻も刊行されたら読むよ、きっと。(2010/4/6)

八朔の雪
花散らしの雨

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