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キャットと魔法の卵/ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

[大魔法使いクレストマンシー]キャットと魔法の卵
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

My評価★★★☆

訳:田中薫子
カバー画・挿画:佐竹美保
徳間書店BFC(2008年8月)
ISBN978-4-19-862789-8 【Amazon
原題:The Pinhoe Egg(2006)


キャットと魔法の卵あらゆる世界を行き来し(そう、世界は複数あるんです)、魔法の不正使用を管理する大魔法使いクレストマンシー。その大魔法使いの居城で、キャット少年は次代のクレストマンシーとなるべく教育を受けている。

城の周りにはいくつかの村があり、ピンホー家、ファーリー家、クリーヴ家の一族が住んでいる。彼らは魔法が使えるが、この地に初代クレストマンシーがやってきてから二百年、城の者に知られないようにしていた。
ピンホー一族の長は、城近くの村に住む魔女「ばば様」だ。ばば様の孫のマリアンは、次代の「ばば様」と目されていた。夏休み中、マリアンはばば様の森の館で過ごし、マリアンの兄エリック少年はスパイになって、クレストマンシー城で働くことに。
ところが、ピンボーのばば様の住む森の館に、ファーリーの長じじ様たちが乗り込んできて、ばば様を責めた。怒り心頭のファーリーのじじ様の魔法で、ばば様の頭がおかしくなっちゃった!?

キャットは手に入れた馬で遠乗りに出かけるが、里森には何かおかしなところがあることに気づく。キャットは猫を探しているマリアンと出会う。一緒に森の館を探しているとき、みつけた卵を譲ってもらった。卵から孵ったのは?
そんな最中、ファーリー一族とピンホー一族が、魔法を駆使して騒動を巻き起こして一線触発状態に。この騒動を引き起こしたのは、頭がおかしくなったはずのばば様だが、気づいているのはマリアンだけで誰も信じてくれない。マリアンは騒動を鎮めようと、キャットに相談するが・・・。

********************

クレストマンシー・シリーズ。『魔女と暮らせば』(魔女集会通り26番地)のキャットが主人公。時間的には、『魔法がいっぱい』所収の「キャットとトニーノと魂泥棒」の数日後。作者によると、クレストマンシー城の周辺地域についてと、どんな生活をしているのかを考えて生まれた作品とのこと。

クレストマンシーに干渉させないため、魔女だと気づかれないように暮らしているピンホー一族とファーリー一族。だからといって静かに暮らしているわけではなく、何らかの理由で双方の長が対立。
その結果、ばば様の頭がおかしくなり、ばば様は介護されることに・・・。ファンタジーの世界に介護を持ち込んだ異色の作品。
マリアンだけは、ばば様のウソを見抜いていた。けれどもマリアンの言うことを誰も信じてくれない。その理由は、彼女が子どもだから。子どもは相手にされないわけ。
その一方、大人たちはどうかというと、自分たちの考えに凝り固まっていて手がつけられない状態。えーと、前にもこんなパターンなかったっけ?
また、この作品では不思議な動物たちが登場。別シリーズの2作を思い出させる生き物も。

ダイアナ・ウィン・ジョーンズは一定のレベルを維持しているので外れはまずないけれども、何冊も読むと飽きてきちゃったので、ここ数年読んでいなかった。今回、久しぶりに彼女の本を手に取ったんだけれど、やっぱり一定のレベルを維持していると思う。
マリアンが猫ウツケに引き回されたりと、作者お得意のドタバタが展開する。ドタバタなどパターン化しているところがあって飽きたなあ。このドタバタが作者の妙味なんだけど・・・。シリーズだから作風を変えるわけにいかないのだろうけれど、飽きちゃったな。特に今作は説明調が多いし。

これは嗜好の問題なのかもしれないけど、結局のところ、面白いんだけど面白かったで終わってしまって、読後にジーンとくる感慨がないんだなあ。また、私は愉快で面白い話よりも、その世界の人々の息遣いや空気、匂いを感じる作品のほうが好きだなぁ。
とはいっても、しばらく彼女の本から離れていた間に続々刊行されたので、他の作品も読んでみようかな、という気持ちはある。ダイアナ・ウィン・ジョーンズの新境地!というべき作品があるなら、そういうのを読んでみたいな。(2010/6/8)

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