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ローマから日本が見える/塩野七生

ローマから日本が見える
塩野七生

My評価★★★☆

集英社文庫(2008年9月)
ISBN978-4-08-746347-7 【Amazon


本書は、2005年に刊行された単行本『痛快!ローマ学』を改稿したもの。『痛快!』は未読のため、どこがどう変わったかは不明。
ローマ誕生から初代皇帝アウグストゥス時代までをダイジェストで辿り、ローマ史から国家の盛衰をついて、<改革>をキーワードに現代(執筆当時の)日本を考えた本。
すでに『ローマ人の物語』を読んだ人にとっては復習になるし、こうして一冊の本でキーワードに沿って読むと、とてもわかりやすい。

「第6章 勝者ゆえの混迷」の中の「急成長のツケ」が、いちばん昨今の日本を想像させた。
著者は「ローマ人とはリストラに長けた民族であった」ということを述べていて、これが一番印象に残った。この場合のリストラとは、日本での事業の縮小や人員削減といった消極的な改善ではなく、「リストラクチャリング=再編成または再構成」という意味。
善から出発したシステムでも、長い年月の間には害悪をもたらしてしまうという。しかし、なぜそのような逆転現象が起こるのか?
その原因はシステムそのものよりも、外界の環境が変化したことにあると述べている。要は時代に合わなくなったということだろう。それは、どのようなシステムでも避けられないらしい。私が思うに、どのような組織にも限界はあるんじゃないかな。そのときにリストラクチャリングが必要となるのだが、それを実行を出来るか、出来ないか、だ。ローマではどのようにして行ってきたのか。

また、改革にはリーダーが必要とされる。リーダーの条件について語られているのだが、なかでも印象深かったのは、味方を説得し懐に取り込めることはもちろんだが、同時に反勢力を説得できてこそのリーダーなのだということ。ただし、反勢力の説得ばかりするのではなく、賛成派を増やすことが肝要だとしている。

ローマは、なぜ千年あまりも国家として在り続けることができたのか。その政体を知ることで、今の日本を見直すことができるのではないか、というような趣旨。やはり日本に引き寄せて考えさせられることが多々あった。
だが、ローマについてはわかったけれども、同じようなことを現代日本で実行するためには、具体的にどうすればいいのかが見えてこない。この点と、日本の現状分析にもの足りなさを感じた。(2008/9/24)

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