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花むすめのうた/イジー・トゥルンカ

花むすめのうた
文:フランチシェク・フルビーン,絵:イジー・トゥルンカ

My評価★★★★☆

訳:千野栄一
ほるぷ出版(1984年7月)
ISBN4-593-52102-5 【Amazon
原題:POHADKA O KVETUSCE A JEJI ZAHRADCE(1964)


昔々、森の小さな小屋に、リンゴの木や七色の花々が咲く、小さな庭がありました。しかし住む人がなくなったため、小屋と庭は荒れ果ててしまったのです。
そこへ、花から生まれた小さな女の子「花むすめ」が現れ、ハトたちに洗濯や掃除を教わりながら、小屋と庭の手入れをしはじめます。庭はすっかり息を吹き返しました。

ところが冬の夜、冬婆がやってきて小屋に住み着いてしまいました。花むすめの可愛らしさに嫉妬した冬婆は、花むすめを扱き使った挙句、森の奥へ連れて行って置き去りにしました。そして庭をメチャメチャにしてしまったのです!
ある日、森で遊んでいた子どもたちは花むすめと出会います。花むすめは、やがて冬になれば、また冬婆がやってきていじめられることを、とても恐がっています。そんな花むすめを元気づけようと、子どもたちは・・・。

********************

チェコの代表的詩人と、チェコを代表する芸術家のコラボレーションによる絵本。
イジー・トゥルンカ(1912-1969)はチェコスロバキア(現チェコ)のピルゼン生まれ。その活動は絵本の挿絵、人形作り、舞台美術、人形アニメーション映画の製作など多岐にわたるとのこと。
第2次世界大戦後の1945年から人形アニメを撮りはじめ、1946年のカンヌ映画祭では、ウォルト・ディズニーのアニメをおさえて大賞を受賞。チェコ・アニメの創始者の一人であり、世界的に活躍した人形アニメ界のパイオニア。1968年、国際アンデルセン賞を受賞。

絵は人形アニメのような雰囲気があるのですが、これはトゥルンカの経歴を知って納得しました。造型は立体的で、人物に動きが感じられ、各ページは動画のワンシーンといった趣きがあるんです。構図も独特な処理が行われていて、特に遠近感が巧み。
また、花むすめはふっくらと詰め物をした布製の人形のようで、冬婆は木製のマリオネットのような感じがします。冬婆はいじわるだけれども、表情にはユーモラスさがあり、どこか憎めないんですよね。
結末では、子どもたちの素朴なやさしさと元気さが感じられます。それは自然とともに暮らす人たちにとっての、本能的な逞しさと力強さなのかもしれません。それでいて教訓的にならず、人としての素朴な喜びが感じられる、愛らしい絵本でした。(2007/8/16)

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