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料理の誕生/桜沢琢海

料理の誕生
桜沢琢海

My評価★★★★

河出文庫(2008年3月)
ISBN978-4-309-40898-9 【Amazon


西洋料理とお菓子の歴史的なルーツに関するウンチクが満載。
マヨネーズはどうやって生まれた?イギリス貴族のサンドイッチ伯爵がサンドイッチを考案したことは有名だけれど、実はサンドイッチ伯爵はギャンブル好きで、食事に時間を割かれずにギャンブルをやりたいがために発案したという。
レストランの名前の由来と意味や、マカロンとマカロニは遠い親戚だったとか、ヴィシソワーズがニューヨーク生まれの料理だったというのは意外だった。アフタヌーン・ティー誕生裏話や、ドリアは日本で生まれたとか、いまでも私たちの生活に登場する料理の面白エピソードがいっぱい。

レストランのエピソードの章では、当時のパリの店はギルドの取り決めによって事細かく規制されていたという。カフェや居酒屋の類の飲食店では、自前の料理を出してはいけなかったのだそうだ。
他には、ロートシルト家がわりと登場するのだが、不勉強なのでフランス語の「ロートシルト」が英語で「ロスチャイルド」だったとは知らなかったあ。

エッフェル塔の設計者はギュスターヴ・エッフェルだけれど、自由の女神像の骨組み設計もギュスターヴ・エッフェルだって知ってました?(正確には、どちらもエッフェル自身が直接設計したのではない。彼はプロデューサー的立場だったのではないかと思う)
そのエッフェル塔は、1889年のパリ万博の目玉として建立されたのだけれど、当時はこの塔について賛否両論があったのだそうだ。反対派の先鋒がモーパッサンと作曲家のシャルル・グノー、他にはヴェルレーヌ、デュマ・フィスらがいたという。特にモーパッサンは辛辣で舌鋒鋭く、世論への影響が大きかったとか。
このままでは万博後に塔を取り壊されてしまうと思ったエッフェルは、塔を守るために手を打った!
エッフェルとグノーとの駆け引きも面白いが、モーパッサンにはニヤリとさせられる。さすが文豪、セリフにエスプリが効いている。日本人ではこういうセリフは出ないだろうなあ。一方、ヴェルレーヌはというと・・・。彼の性格の一端がうかがえるようで興味深い。

歴史的に有名な人物に関わる料理が多いため、料理を通じて宮廷における政治的な駆け引きとかがあり、正史には現れない西洋史の裏話が楽しい。料理にさほど興味はなくても、西洋史の好きな人、芸術家に興味のある人も楽しめる内容になっている。(2008/8/16)

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