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りんごの木の村で/チャルカ

チャルカが旅したチェコのガラスボタン物語 りんごの木の村で
チャルカ

My評価★★★★★

ヴィレッジブックス(2006年12月)
ISBN4-7897-3015-8 【Amazon


チャルカとは二人の女性が、大阪市で東欧雑貨を扱っているショップ。【HP
古いガラスボタンを求めて、チェコプラハからバスで2時間半、北ボヘミア地方の村ヤブロネツ・ナド・ニソウを訪れたチャルカ。ヤブロネツは「りんご」という意味なのだそうだ。この地で16世紀にガラス作りが始まるが、ガラスボタンが作られるようになったのは1780年代のころだという。約百年前には、ガラスの産地として世界に知られる国際的な都市だったとか。
ヤブロネツから列車に乗り、いまでも昔ながら製法でガラスボタンを手作りしている工房のある村へ。廃屋と見られかねない工房。そこで昔ながらの製法でガラスボタンを作っている人々。ガラスボタンの話や、工房や村で出会った人々や村の風景と暮らしなどが、写真と文で綴られている。

写真では、森の中の村という印象を受ける。50年は昔にタイムスリップしたかのような、時がゆるやかに流れる村のよう。家族のことを想いながら鈎針編みに勤しんだおばあさん、ピクルス作りの名人である老夫婦や、籠職人の老夫婦。また、食事やお菓子といった、村人のたちの自慢のレシピも紹介されている。
昔ながらの手作りが、細々ではあっても続けられている村で暮らす人々。ゆるりと流れる時間、静かで穏やかな雰囲気の暮らし。どう見ても物質的には豊かとは思えないが、自分たちの手で工夫しながら、質素でも日々穏やかに生活しているように感じられ、どこかなつかしい。
あとがきにあるように、村での生活には厳しさとあきらめもあるのだろうが、ささやかでも満ち足りて幸せに暮らそうという工夫をあきらめない。そのような雰囲気が、写真と文章から伝わってくる。文章がまた良く、村人たちの生活に敬意をはらい、誠実に伝えようとしているので好感がもてる。

過疎のような村で現金収入を得ることは難しいだろうから、生活はラクではないだろう。高齢者の住む村で病人が出た場合、医療制度や機関がどうなっているのやら。そんなことを考えると、とても住みよい村とは思えないが、物質的に豊かで便利な国で暮らす私たちは、はたしてここに登場する人々のように暮らせるだろうか。(2008/6/18)

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