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たいせつなこと/レナード・ワイスガード

たいせつなこと
文:マーガレット・ワイズ・ブラウン,絵:レナード・ワイスガード

My評価★★★★★

訳:内田也哉子
フレーベル館(2001年9月)
ISBN4-4577-02288-5 【Amazon
原題:The Important Book(1977)


グラスにとって大切なことは、向こう側が透けて見えるほど透明であること。スプーンにとって大切なことは、それを使って上手に食べられるということ。
草原に咲くひなぎく、いろんな音をしながら空から落ちてくる雨、青い匂いのする草、雪、空、靴など、あまりにも身近にあるので気づかないけれども、それぞれに大切なことがあるのです。
そして、あなたにとって大切なのは・・・。

あまりにも身近にありすぎて、普段は意識することのないであろう自然やモノたち。
グラスやスプーン、ひなぎく、雨、風など何気ない自然やモノにも、ひなぎくがひなぎくであるため、雨が雨であるための大切なことがあります。
それらを教育じみた事柄で語るのではなく、平易で簡潔な言葉で語りかけ、理屈ではなく感覚に訴えてくる絵本。

********************

素朴でなつかしさが感じられる絵。シンプルな絵からは、引き締まった力強さや存在感が感じられます。なつかしく感じるのは、画風が古いからかもしれません。でも、古くさい絵というわけではないです。
古いことを、悪いことのように受け取ったり時代遅れだなどとマイナスの意味に考える人がいますが、そういう意味ではないです。

空の話には、「ヤラレタ」と思いました。「ひなぎくにとって大切なのが白くあること」ならば、空にとって大切なのは「青いこと、または青くあること」だと思ったのです。ところが、違うんですね。
私たちは毎日の日常生活の中で、どのぐらいの頻度で空を見ることがあるでしょうか。晴れたとか雨が降っているとかの天気ではなく、空そのものを意識して見ることがどのぐらいあるでしょうか。
私は忙しいときには、見ることはないです。目に映っているのだけれども意識していない状態です。それはおそらく、空のあることがあまりにも当たり前すぎるからなのかもしれません。

ものの本質をスバリ語るのではなく、普段は見落としているありふれて何気ない自然や自然現象、モノたちを、ふと立ち止まったり振り返ったりさせて、新鮮な目で見るキッカケを与えてくれる絵本。
何よりも大切なのは、ありふれたそれぞれの自然やモノを「見て、感じる」こと。すると、些細なことであったとしても、普段見落としている何かを発見できるのでしょう。その発見は他人と共有できないかもしれませんが、日々を彩り、気持ちを豊かにしてくれると思うのです。

私は日本版でも違和感はなかったのですが、原書は絵の色と文意がかなり違うようです。できれば原書で読みたいな。(2005/5/4)

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