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ピポ王子/ピエール・グリパリ

ピポ王子
ピエール・グリパリ

My評価★★★★

訳:榊原晃三
ハヤカワ文庫FT(1980年3月)[絶版]
カバー画・口絵・挿画:内田善美
コードなし 【Amazon
原題:Histoire du prince Pipo, de Pipo le cheval. at de la princese Popi(1976)


作家のピエールさんが夢で見たお話を忘れてしまったために、夢はピエールさんにお話をしてあげました。お話は子どものいない王さまが「水のほとりの大魔女」のところへ行って、子どもを授かることから始まります。授かった子どもの名前は「ピポ」といいました。

ある日ピポ王子は、赤い馬に乗って散歩をしていました。ところが突然、、いつもと同じようでありながら、微妙に違う国に迷い込んでしまいます。
お城が建っていたはずの場所には、小さな農家がありました。さらには父親の王さまと母親のお后さまの代わりに、いじわるな魔女と、これまたいじわるな小人がいたのです。
ピポは魔女と小人に、朝から晩まで働かされました。そして夢の中で、泣いている少女に出会います。少女は「ポピ王女」といいました。ピポは両親とポピ王女を探すべく、魔女のもとから逃げ出したのです。
ピポ王子はポピ王女に会うため、様々な冒険を重ねます。はたして会えるのでしょうか?

********************

夢が語る物語に、さらに夢の物語が入れ子式になっており、幾重もの夢が錯綜しています。そして、ピポ王子の出生から成長、ドラゴン退治(ナルニア物語のユースチスを連想)に王女との結婚等々が語られるのです。
物語はオーソドックスな英雄譚の形をとっているのですが、英雄譚といえば誰もが思い浮かべる雄々しさを、スルリとすり抜けてしまう。だからといって、おかしいとか滑稽というのとは違います。グリパリの語りがとても軽妙なのです。ときには社会風刺を織り込みながら、著者は語り続けます。
ピポ王子はポピ王女と自分の国へ戻ることができるのですが、夢が語る話なだけあって、最後まで軽やかでトリッキーな作品でした。

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