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グリーン・ノウの子どもたち/ルーシー・M・ボストン

[グリーン・ノウ物語1]グリーン・ノウの子どもたち
L・M・ボストン

My評価★★★★

訳:亀井俊介
挿画:ピーター・ボストン
評論社(1972年6月)
ISBN4-566-01000-7 【Amazon
原題:THE CHILDREN OF GREEN KNOWE(1954)


7歳のトーズランド(トーリー)は両親がビルマへいるため、冬休みをオールドノウ大おばあさんの住むグリーン・ノアで過ごすことになりました。オールドノウ大おばあさんは、トーリーの産みのお母さんのおばあさんです。
グリーン・ノアは古い城のような館で、庭には様々な動物の垣内に刈り込まれた木があります。ここは、元は<グリーン・ノウ>と呼ばれていましたが、ある不吉な伝説からグリーン・ノアと呼ばれるようになったのです。

トーリーはトービー、アレクサンダー、リネットの三人の子どもたちの気配を感じます。でも、なぜか彼らはなかなか姿を現しません。
馬小屋にはいつでも空いている小屋があり、それはトービーの馬フェストのためだそうです。ときおりフェストの嘶きが聴こえるとか。トーリーは、子どもたちとフェストに会いたいと思うのですが・・・。

********************

イギリス児童文学史上、有名な作品の一つで、シリーズ第1作目。
ボストン夫人(1892-1990)はシリーズ4作目の『グリーン・ノウのお客さま』で、1961年度のカーネギー賞を受賞。グリーン・ノウは、ボストン夫人が暮らしていた1120年に建てられたマナー・ハウス(荘園領主の館)がモデルになっています。

少年時代に読んだのですが、今回久々に再読。懐かしい友だちに再会したかのようで、少年期に帰ったように楽しみながら読みました。
年月が経っても、昔自分がワクワクして読んでいたことを思い出しました。当時、トーリーが日々不思議な出来事に出会うように、ページをめくると新たな秘密が待っている、そんな期待感を感じていたのでしょう。

次々にいろんな出来事が起こりますが、館とオールドノウ大おばあさんから発せられる温もりが、「何が起こっても大丈夫」といったような安心感を与えてくれます。それがこの夢のような物語のシッカリとした土台となっているのではないでしょうか。

トーリーの両親が再婚で、ビルマにいるということや、ボギスおじいさんの家族についてなど、細かい部分はスッカリ忘れていました。と言うよりも、子どものときには興味を惹かれなかったのだと思います。
いま読んでみると、明るく楽しいだけの物語ではなく、辛さや悲しみといった厳しい現実も描かれていることに気づかされました。それは少年のトーリーではなく、大人も同様なのです。
失望や喪失をも描いており、希望や喜びだけではないことがこの作品の深みとなり、いまも読み継がれる所以の一つではないでしょうか。(2006/7/15)

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