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すばらしい季節/ターシャ・テューダー

すばらしい季節
文・絵:タシャ・チューダー(ターシャ・テューダー)

My評価★★★★☆

訳:末盛千枝子
すえもりブックス(2000年9月)
ISBN4-815777-29-4 【Amazon
原題:First Delights(1966)


農場に住んでいる少女サリーは、目と耳と匂いをかいだり手で触ったりと、体全体で季節のよろこびを探します。クロッカスが咲いたらもう春。小鳥の歌や小川の流れる音、生まれたばかりの仔猫をだっこする季節。
でもある日、風は春から夏へと変わり、夏には干草作りを眺めたり、野ばらの香りをかいだり、野いちご摘みをしたり。
やがて渡り鳥たちが帰っていく季節になり、穫り入れのすんだトウモロコシからは秋の匂いがします。リンゴも秋の味。
見渡す限りの雪化粧。ソリの鈴の音、冷たい空気の匂いと焚き木の匂い。そしてクリスマス。季節ごとにすばらしいことが、サリーの周りにたくさんあります。

********************

飾らない生活と、自然の恵みから得られる素朴な喜びを、五感や体全体で受け止めるサリー。その姿には、大地とともに生きる人の存在感が感じられます。自然の中で、伸び伸びと開放感のある暮らし。それは、都市で暮らす者にとっての憧れです。
農場の自然とそこで暮らす少女の姿は、ターシャの確かなスケッチによって、臨場感溢れ、生彩に富んで描かれています。特に少女のポーズは実に自然体でわざとらしさがないんですよね。いかにターシャが日常の子どもたちの姿をスケッチしているかがうかがえます。
コーギ犬も描かれていて、なかでも仔犬のコーギたちの可愛いこと!

邦訳版は1993年に刊行されたが絶版となっていたものを、あらたに新装版として刊行したのだそうです。
訳者によると、ターシャ・テューダーは1966年当時、ニューハンプシャー州の農場で、夫と4人の子供たちと暮らしていたのだそうです。サリーの住む農場は他の本でも描かれているので、ターシャの農場なのでしょう。
サリーは、ターシャの子どもたちではなく、ターシャ本人だと思います。子ども時代のターシャは、サリーのように季節を感じ受け止めていたんじゃないのかな。
そうした気持ちを、大人になっても持ち続けているターシャ。彼女は、私たちの周りにも素晴らしいことがたくさんあり、気づいてくれることを待っていると言います。
それはなにも難しいことではなく、特別な場所へ行く必要もなく、普段の中でちょっと立ち止まって周りを見渡してみる。そうすることで気づくことがある、と私は思うんですけど。(2007/9/22)

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