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シェイクスピアのソネット/シェイクスピア

シェイクスピアのソネット
ウィリアム・シェイクスピア

My評価★★☆

訳:小田島雄志
銅版画:山本容子
解説:村松友視
文春文庫(2007年3月)
ISBN978-4-16-765162-6 【Amazon
原題:The Sonnets(1609)


ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)による154篇のソネット(十四行詩)。
出版されたのは没後の1609年ですが、書かれたのはシェイクスピアが20代後半から30代初めの、1590年代前半と訳者は考えているそうです。また、このソネット集の中から、戯曲に使われている言葉が多数あるといいます。

シェイクスピアというと、誰もが知っている史上の劇作家、歴史上の偉人というあまりにも遠い存在なので、もはやその人となりを想像しようという気がおこらない。実在した生身の人間としてイメージできないんですよね。
しかし、このソネット集はとても人間味に溢れており、シェイクスピアも生身の人間だったんだ、と思いました。

154篇の詩には、献身的な愛、愛欲、肉欲、嫉妬、絶望、悲嘆などの様々な感情が込められています。そうした本来ならドロドロした負の感情を、詩として昇華したところがこの詩人のすごさなのでしょうか。
負の感情に激情のままに綴らずに、状況や相手と自分自身の感情を把握して分析しているところが、様々な格言を作りだした劇作家らしく感じました。なかなかどうして、一筋縄ではいかない人物という印象を受けますね。

このソネットが物議をよぶのは、まず対象が美貌の青年であること。W・H氏なる謎の人物に献げられていること。ダーク・レディなる女性という、謎めいた人物たちにあります。
これらの人物は誰なのか?訳者があとがきで書いているように、人物を特定することにはあまり意味がないと思います。
読んでみると、詩人が語りかけているのは、詩によって特定の人物だったり、第三者に見立てた自分自身だったり、想像上の人物のように思われるんですよ。

訳は非常になめらかで読みやすかったです。中学生以上であれば誰もが読め、理解できると思います。シェイクスピアを読んでみたいけれど臆している人には、とっつきやすい訳(だから読んだわけです)。
ただ、読みやすければいいかというと、うーん・・・。
読みやすいのだけれども、あまりにも現代的な訳なので16世紀という時代のニュアンスが感じられず、私にはもの足りなかったんです。今度は別の人の訳で読んでみたいと思います。(2007/4/11)

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