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ルピナスさん/バーバラ・クーニー

ルピナスさん
文・絵:バーバラ・クーニー

My評価★★★★★

訳:かけがわやすこ
ほるぷ出版(1987)
ISBN4-593-50209-8 【Amazon
原題:Miss Rumphius(1982)


海辺の町に住むアリスは、おじいさんから遠い国のお話を聞いて育ちました。
お話が終わるとアリスは、おじいさんと三つの約束をしました。自分が大きくなったら遠い国へ行くこと。いつかおばあさんになったら海のそばに住むこと。世の中をもっと美しくするために何かをすること。

大きくなったアリスは『ミス・ランフィアス』と呼ばれ、海から離れた町の図書館に勤めました。そして南の島やジャングルや砂漠など様々な国を旅しました。それから海のそばで暮らし始めたのです。
おじいさんとの約束を二つまで果たして、残るはあと一つ。世の中をもっと美しくすること。でも、何をすればいいのかわかりません。
ある春の日、ミス・ランフィアスは、丘の上にルビナスの花が咲いているのを見つけました。自分の家の庭から、種が風で飛んできたのでしょう。
それを見たミス・ランフィアスに素晴らしい考えが浮かびました。

********************

ルピナスの花を見るたびに、ルピナスの咲く季節になるたびに、この絵本を憶い出します。
ミス・ランフィアスが世の中をもっと美しくするために何をすべきか思いついたとき、彼女の髪にはすでに白いものが混じっていました。そんな歳になっても世の中をもっと美しくしようとする、一人の女性の信念が描かれています。

ミス・ランフィアスが岬の家に移り住んだときの荒涼としたページと、最後のページを比べて見ると、彼女が世の中を美しくするためにしたことがよくわかると思います。それは色調にも表れています。
どのページも華やか(ミス・ランフィアスが怪我をしたときは別ですが)だけれど、落ち着いた色彩で開放感があります。ですが最後の見開きページこそクーニーの本領発揮というところでしょう。
岬から覗く海を背景に、紫や瑠璃色やピンクのルピナスの花群が咲き誇るさまは、とても清楚で美しい。そして子どもたちの楽しげな姿が画面いっばいにひろがっています。美しいものが、人々に平和をもたらしているのです。

ルビナスさんはおじいさんとの三つの約束を果たしたのですが、彼女はその約束を次世代へと託します。そうして世の中はもっともっと美しくなっていくことでしょう。
忘れてはならないのは、その気にさえなれば誰もがルビナスさんになることができる、ということだと思います。(2001/5/12)

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