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闇の守り人/上橋菜穂子

[守り人シリーズ]闇の守り人
上橋菜穂子

My評価★★★★★

カバー画・挿画:二木真希子
偕成社(1999年2月)
ISBN4-03-540210-9 【Amazon


『精霊の守り人』の続編。今作はバルサの話なので、この巻から読んでも支障はないかと思われます。
カンバル王位を狙うログサムの陰謀で父親を殺されたバルサは、父の親友ジグロによって生まれ故郷のカンバル王国を脱出。そのためにジグロは汚名を着せられ、討手をかわしながら放浪の旅を続けてきた。

バルサは亡きジグロの汚名を晴らすべく、カンバル王国に戻ってきた。
人知れず国内入りしようとするが、洞窟で『山の王』の家来ヒョウル<闇の守り人>に襲われているカッサとジナの兄妹を助ける。
バルサは二人に自分と出会ったことを口止めするが、ジナが王しか採ることのできないルイシャ<青光石(せいこうせき)>を洞窟から持ち帰ったことで、事態は複雑に。

ジグロの末弟ユグロは、カンバル最強の短槍使いであり、カンバル王を守る<王の槍>を束ねていた。ユグロはバルサを捕らえて抹殺しようとする。一体なぜ?バルサはカンバル王国に渦巻く陰謀の匂いを嗅ぎ取る。

折りしも山の王との儀式が再開されようとしていた。山の王に貢物を供える変わりに、青光石を贈られ、それを糧食にして飢えを逃れる大事な儀式。
儀式では、最も優れた短槍使いだけが、山の王へと至る最後の扉を開けることができる。しかし、その前に短槍使いはヒョウル<闇の守り人>に認められなければならない。ヒョウル、そして山の王とは何者なのか?

********************

前作も面白かったけれど、今作はさらに面白かったです。
山の王は幻想的で美しく、予想していた姿とまったく違ったので意表を突かれた。ルイシャ<青光石>がそんなものだったとは!今後、何が出てくるのかわからないですね。

私が面白いと思ったのはバルサの活躍よりも、カンバル王国がどうやって成立しているか、氏族と牧童がどう関わっているのか。「山の王」と人との関係、真実が失われた儀式(知恵)がどうやって利用され歪められるのか。一国内に様々な種族が住み、それぞれが国にどう関わっているのかというところにあります。
牧童たち、<闇の守り人>ヒョウルのそれぞれに存在意義があるんです。ヒョウルとは何者なのか知ることが重要な鍵となり、すべてが密接に連なってこそのカンバル王国なのでしょう。

ユグロの言動は政治家のそれであり、彼のような人物の執る政治が国にどう影響するのか、という政治的な部分も興味深かったです。
個人あってこその国であり、国が個々人の生き方や考え方を規制すべきではないというようなニュアンスが感じられました。物語のなかだけではなく、実在する問題が提起されていると思います。(2003/2/22)

備考:2007年6月、新潮文庫化【Amazon

精霊の守り人
+闇の守り人
夢の守り人
虚空の旅人
神の守り人<来訪編>
神の守り人<帰還編>
蒼路の旅人
天と地の守り人(第1部)
天と地の守り人(第2部)
天と地の守り人(第3部)
流れ行く者[守り人短編集]

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