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みどりの船/クェンティン・ブレイク

みどりの船
文・絵:クェンティン・ブレイク

My評価★★★★★

訳:千葉茂樹
あかね書房(1998年5月)
ISBN4-251-00525-2 【Amazon
原題:THE GREEN SHIP(1998)


ぼくとアリスは、夏休みに2週間も田舎のおばさんの家で過ごすことになった。退屈したぼくたちは、あるお邸の庭に潜りこむ。庭は大きな森のよう。そこに船があった!
本物の船ではなく、枝を船の形に刈って造られた<みどりの船>。
裸木のマスト、操舵室の小屋。小屋には舵や望遠鏡があり、古いランプが吊り下がっている。棚の上には、制服を着た男の人の写真があった・・・。

ぼくたちはやせた女の人と、庭師のように見える水夫長に発見された。女の人はトリディーガさんと言った。
密航者のぼくたちは、甲板みがきをさせられる。甲板みがきとは落ち葉掃除のことだった。
次の日からぼくたちは『みどりの船』に乗り込んで、舵を取ったり望遠鏡の使い方を教えてもらい、夕方には水夫になった。そうして毎日、世界中を航海したんだ!
花壇はイタリアの遺跡、一本だけはえている椰子はエジプト、曇った日の藪は氷山。ある日、あんまり暑くなったので赤道に着いたことになった。

田舎で過ごす最後の日、ぼくたちはみどりの船で夜を過ごした。雨が降り風が吹き荒れ、稲妻が光る。
舵を握ったトリディーガさんは、「船長だったらどうするかしら」と考えた。そして嵐に向かって進んだ。

********************

森のような庭にある<みどりの船>。
本物の船ではないけれど、ぼくたちにとっては大切な船。
庭をいろんな国に見立てて、みどりの船で過ごす夏休みの日々。甲板で飲むライムジュースがおいしそう。嵐の夜の場面は、本当に海上で嵐のなかを突き進んでいるとしか思えません。

私のイメージでは、この絵本のイメージカラーはライム・グリーン。
お陽さまの光を浴びて、さわやかでスキッとして、ちょっぴり酸味の効いているライムのような絵本。
でもね、この絵本は楽しいだけではないんです。トリディーガさんと船長のこと、時が経った水夫長や船の状態などはせつないところもあります。とはいえ、全体的には感傷的ではありません。トリディーガさんも感傷的になったりしないし。

最後のページを読み終わり、また最初のページをめくりたくなりました。
初読では現在進行形のお話と感じるのですが、二度目に読むと、輝かしい夏の日々の思い出のお話と感じるのではないでしょうか。それがちょっぴり甘くせつない。
そんなふうに、一読したときとは印象が変わってくるように思いました。(2002/2/24)

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