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僕のいるところ/三谷龍二

僕のいるところ
三谷龍二

My評価★★★★★

主婦と生活社(2006年12月)
ISBN4-391-13364-4 【Amazon


工芸家・木工デザイナーの三谷龍二さんが、ご自身で作られたオブジェを撮影し、エッセイとも詩とも物語とも言えるような文章を添えた本。幼いころから木工デザイナーとして活躍している最近までの、記憶に残っているふとした出来事が綴られている。
判型と表紙の雰囲気から絵本のような本だなと思ったら、ご本人は絵本(正確には絵本のような本)を作ろうと思ったのだそうだ。やっぱり。一般的な絵本のイメージからは離れているけれど、絵本としかいえないような本なのだ。大人のための絵本。

記憶に残る場所・人・出来事といった想い出。他人から見れば些細な事であったとしても、本人にはその瞬間瞬間に感じるところがあり、それがいまも息づいて根差しているのだろう。それらはどこか懐かしく、温かく、そして微かにせつない。せつなく感じるのは、過ぎ去った時間は二度と戻ってこないから。だからこそ想い出は大切にしなければ、と思う。読後には、気持ちの漣が静まった感がある。

文章から、三谷さんは「一歩一歩着実に踏みしめる人」というふうな印象を受けた。迷いながらであったとしても、ゆっくりスローペースであったとしても、ときには立ち止まりながらも、一歩一歩踏みしめていく人、そんな感じがする。
慌しい世間に漫然と流されるままではなく、ときには立ち止まり、いま居る自分の足元と辺りを見回して、それから行く先を見定めていく。そのような時々の想いの集積。それが人を形作っていくのではないかな。
文章から何を感じとるのか。それは読む時々、読み手側の気持ちによって異なるのではないかと思われる。また、五年後十年後に読んだら、いまとは違ったふうに感じるのではないだろうか。時折り引っ張りだして読みたい本。(2006/12/30)

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