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妖精のすきなお酒/ジョージ・マクドナルド

妖精のすきなお酒
G(ジョージ)・マクドナルド

My評価★★★☆

訳:田谷多枝子
カバー画・挿画:真島節子
太平出版社(1978年5月)
ISBN4-8031-2006-4 【Amazon
原題:The Carasoyn(1871)


昔々、スコットランドの谷間に、父親と暮らしている12歳の少年コリンがいました。
ある日、コリンは小屋の中に小川を通しました。すると小川を滑っていく、妖精たちの船団を見たのです!

妖精たちの中に、小さな人間の女の子がいました。
女の子は、7年前にさらわれたきり逃げ出せないので、コリンに助けを求めました。そのためには、妖精の女王がなんでもほしいものをあげようと言ったとき、女の子を要求すればいいと言うのです。
事は女の子の言うとおりに進みます。
妖精の国では約束は守らなければいけません。でも狡賢い女王は、一つの取り引きを言いだしたのです。「カライソン」というお酒を一瓶持ってきたら、女の子をあげると。

コリンは、やまんばの知恵を借りてカライソンを手に入れ、妖精の女王に差し出します。でもカライソンは、良い妖精だけが飲むことができるお酒で、悪いことをしている妖精には罰が与えられるのです!

人間の世界で長い時が経ったとき、妖精たちはコリンに仕返しをしようとたくらんでいました。

********************

妖精の手から人間を連れ戻すには、どうすればいい?
コリンはやまんばの知恵に従い、ゴブリンたちの鍛冶屋や靴屋で働くことになります。「やまんば」という訳語はシックリこないけど。
おばあさんは糸車を廻して糸を紡ぎながら、コリンに必要な情報を授けるのです。とても年老いたおばあさんは賢者という感じで、しかも通常の時間に属しておらず、時を操ることができるようです。

訳者あとがきによると、1866年に前半部が書かれ、後に妖精が仕返しをする後半部が書かれたのだそうです。1871年に、前半部と後半部が合わせて一つの物語として出版されたとのこと。

前半部のコリンが女の子を救うところは、ごく普通のイギリス妖精物語といった感じです。この作品は後半部にこそ、マクドナルド独自の面白味があると思います。
本来は良い妖精だったのが素行が悪くなっていく。そして、悪い妖精たちは罰を受けるんですよ!しかもそのために、妖精たちの気性がどんどん荒れてくるというのだから、なんだか人間みたい。
つまり妖精は不変ではないということ。妖精も変化するというところが、他の妖精物語とは随分変わっていると思います。(2007/7/9)

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こんにちは

妖精譚というのは、マクドナルドに限らず、いろんなはなしがあって奥が深いですね。古典から、現代ものまで、あらゆる時代に、それも見事に異なるバリエーションがいっぱい存在する。自転車の次は、それにしようかなんて密かに思っていたりしてたのですが^^

No title

jacksbeansさん

おはようございます。
個人的には図書館をきわめてほしいです。
ほんと、妖精譚は現代まで、国を問わずいろんな話が書き継がれていますよね。
妖精というのはそれだけ魅力的な存在なのでしょうね。
ふと、人はなぜ妖精に魅かれるのかな?と思ってしまいました。なぜなんでしょうね。
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