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流れ行く者/上橋菜穂子

[守り人短編集]流れ行く者
上橋菜穂子

My評価★★★★

カバー画・挿画:二木真希子
偕成社(2008年4月)
ISBN978-4-03-540360-9 【Amazon

収録作:浮き籾/ラフラ<賭事師>/流れ行く者/寒のふるまい


子どものバルサがタンダと過ごした日々から、放浪先でのバルサとジゴロの生活。やがてバルサが用心棒になるまで、時系列で語られるシリーズ番外編のエピソード集。
子どものバルサは大人たちに混じり、人は目に見えることだけがすべてではなく、大人であっても必ずしも自由であるわけではないことを知っていく。そして人の悲哀と醜悪さに触れていきます。
ほんの一部を除いて幻想的な部分はほぼなく、総じて人の心の闇を描いた作品群だと思いました。バルサもまた人の世の苛酷さを身にしみて知っていくのですが、そんなバルサにとってタンダがどういう存在なのか、よくわかるエヒソード集でした。

浮き籾
11歳のタンダと、トロガイ師の所に居候しているおそらく13歳のバルサの話。
村はずれで山犬に襲われた人たちが、その山犬にひどい死様だったオンザの霊が憑いていると言う。
しかしタンダは、好きだったオンザのおんちゃんがそんなことをするはずはないと信じる。バルサはタンダの甘さを指摘しつつも、彼に付き添う。
タンダの村での稲刈りや収穫祭、嫁入り飾りの風習など、季節がゆるやかに過ぎてゆく。バルサにとっては平穏な時間。けれど水面下では、村人のたちのオンザに対する負の感情が蠢いていた。

ラフラ<賭事師>
老女アズノに、賭け事の腕を見込まれたバルサ。アズノが氏族長の重臣ターカムと、50年も続けている賭け事の場に、バルサは立ち会う。
書かれてはいないけれど、アズノの胸にはターカムへの秘めた想いがあるのだろうと匂わせています。だからこそアズノは、ラフラとしての職務を全うする道を選んだのでしょう。

流れ行く者
病に倒れておそらく自分の寿命を悟った養父ジグロが、バルサが用心棒として一人立ちできるよう仕込んでいく。
ジグロと共にバルサは初の護衛の仕事につく。そして、用心棒としては年老いたスマルに可愛がわれる。
だが、初めて命の遣り取りに迫られる。生きのびるために13歳の少女が負う過酷さ。

寒のふるまい
バルサとジグロは、トロガイ師の所で冬を越そうとする。当然、タンダとも再会することになる。
過酷な世界に生きるがゆえに、バルサにとってタンダと過ごす時間、タンダの存在がどれほど貴重なのかがうかがえる一篇でした。(2009/5/31)

精霊の守り人
闇の守り人
夢の守り人
虚空の旅人
神の守り人<来訪編>
神の守り人<帰還編>
蒼路の旅人
天と地の守り人(第1部)
天と地の守り人(第2部)
天と地の守り人(第3部)
+流れ行く者[守り人短編集]

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