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おもいでのクリスマスツリー/バーバラ・クーニー

おもいでのクリスマスツリー
文:グロリア・ヒューストン,絵:バーバラ・クーニー

My評価★★★★★

訳:吉田新一
ほるぷ出版(1991年10月)
ISBN4-593-50277-2 【Amazon
原題:THE YEAR OF THE PERFECT CHRISTMAS TREE(1988)


北米アパラチア山脈の奥にある村。クリスマスには村人が持ち回りで、教会にツリーを立てるのが慣わしです。その年はルーシーの家の番でした。
春にパパとルーシーは、クリスマスツリーにぴったりの木を探しました。けれど、夏にパパは戦場へ行ってしまい、秋には戦争が終わり冬になったというのに、パパはまだ帰ってきません。

ついにクリスマス・イヴまであと一日になってしまいました。教会にツリーを立てなければいけない日が来てしまったのに、パパはまだ帰って来ません。
クリスマスの劇に出ることになったルーシーは、衣装が必要になりました。しかしパパが来るまで、家には衣装を作るための布を買うお金がありませんでした。

********************

この絵本は実話に基づいたお話なのだそうです。訳者あとがきによると、文中で休戦の調印が結ばれたことから、このクリスマスは第一次世界大戦の終わった1918年とのこと。感傷に流されない絵と文がリアリティーを増し、物語を一層際立たせているように感じられます。

故バーバラ・クーニー(1917-2000年3月没)の画風は決して華やかではありませんが、どっしりとした安定感を持っているように思います。
どちらかといえば余白を活かした画面構成なのですが、一点に凝縮したかのように場面がクッキリとして感じられるんです。

この話の主人公は、ルーシーではなくママでしょう。夫の帰りを待ちわびながら、家と村の習慣を守って、クリスマスを迎えようとするママ。
戦争によって経済的にも精神的にも負担がありながら、挫けることなく「自分にできることをする」ことで、誇りを持って生きた女性として描かれているのです。

クリスマスをテーマにした絵本は数多くありますが、時季を過ぎると本を開く気にはあまりなれないんですよね。けれども、この絵本だけはクリスマス・シーズンに関わらず時折りページをめくってしまいます。ママの強さと子どもを想う親の気持ちが、読み手を勇気づけてくれるからです。(2000/12/24)

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