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ジョルジョ・モランディ

ジョルジョ・モランディ
My評価★★★★★

監修:岡田温司
フォイル(2011年11月)
ISBN978-4-902943-63-4 【Amazon


ジョルジョ・モランディ本邦初のモランディの画集。
ジョルジョ・モランディ(1890-1964)はイタリアはボローニャの画家。生涯のほとんどをボローニャから出ることなく、静物や風景、花の絵を描き続けたのだそうです。
20世紀イタリア美術において、最も注目される画家の一人という評もあるほど、海外では非常に高く評価されている画家です。

モランディの絵(版画、デッサン含む)80点を年代別に収録。執筆陣には作家・堀江敏幸氏も。
孤高の画家ともいわれるモランディですが、時代性や同時代の画家たちと無縁ではなかったことがわかります。
また、写真家ルイジ・ギッリ(1943-1992)がモランディのアトリエを撮影したシリーズ『アトリエ・モランディ』から、代表作17点も併録。ルイジ・ギッリの写真は美しい。
ちなみに、ルイジ・ギッリの写真『アトリエ・モランディ』シリーズは、河出文庫『須賀敦子全集』のカバーに使用されています。私がモランディという画家を知ったのは、文庫版全集のカバーからでした。

実は、本書は今年4月から5月にかけて開催されるはずだった「モランディ展」のカタログなのだそうです。しかし、東日本大震災による原発事故の影響で展覧会が中止。カタログの構成を変え、画集として出版。日本で初めてのモランディ画集となったわけです。

結論を言えば、本書は画集という範疇を超えていると思います。たんなる画集以上の理解を得ることができる内容だと思うんです。
コンセプトが明確なこともあり、モランディの絵について知りたかったことは、理解できたかどうかは別として、ほぼ知ることができました。

同じ壜や壺を角度や表現方法を変えて、何枚も何枚も描き続けたモランディ。
現物は観たことがないので画集から受けた印象ですが(一般的に現物と画集とでは印象が異なるのですが)、正直いってモランディの絵に「戸惑い」ました。
無機物であるはずの壜や壺の絵から、なぜか「生」を感じるのです。なぜ?そんな印象を受けた自分に戸惑っているのです。いまも。
壜や壺の内部に蓄えられ、いまにも膨れ上がりそうに蠢くエネルギーのようなものを感じるんですよ。一見して静謐な絵でも、エネルギーというかパワーというか、そういうものが感じられる。
上手く表現できないのですが、極論すれば、エネルギーのような一つの世界がある、とでも言いますか。そのエネルギー、その世界を、言葉にすると「生」となったんです。生そのものではなく、生を構成するための根源的な何か。しかしそれは、安定と不安定の狭間で揺らぎ続ける。いえ、揺らいでいるのは、鑑賞者である私自身なのかも・・・。
堀江氏の文章が感覚的に一番近く、私の印象があながち的外れではないような。

うーん、しかしなぜ・・・?なぜ、どうして壜や壺の絵に生を感じるのか、不思議で不思議でしようがありません。これはやはり現物を観たいものです。いつの日にかモランディ展が実施されることを願っています。(2011/12/29)

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