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オーディンとのろわれた語り部/スーザン・プライス

オーディンとのろわれた語り部
スーザン・プライス

My評価★★★★

訳:当麻ゆか
カバー・挿画:パトリック・リンチ
徳間書店BFC(1997年7月)
ISBN4-19-860739-7 【Amazon
原題:ORDIN'S MONSTER(1986)


死と詩と魔法の神・オーディンから力を得ている邪悪な魔法使いクヴェルドルフ。彼は北の果ての国テューレの女王と結婚したいがために、アイスランド一の語り手<ネコのトード>に自分の武勇を語らせて、女王の気を引こうとする。
しかし女神フレイヤを崇めているトードは、邪悪な魔法使いの物語を語ることを断固拒否。
怒ったクヴェルドルフはトードが「語る」と言うまで、彼の住む農場におぞましい<死霊>を送り込む。死霊におびえて農場で働いていた者たちは逃げ出した。そして羊たちを殺されて、トードの兄たちも農場から逃げ出した。
いまや農場に残っているのはトードと、仮宿人の老婆ベリィトーラの二人のみ。
死霊は3度だけトードにチャンスを与える。だがトードは、たとえ語ったとしても結局は語り終えたあとに殺されることがわかっていた・・・。

********************

一年のほとんどを冬と闇に閉ざされたアイスランドでは、荒々しい自然のためなのかどうかはわかれませんが、人間は争い、背後では神々もまた対立しているようです。
でも<神>の物語ではなく、あくまでも人間の物語であり、作者独特の「魂と魔法」の物語です。情念の物語と言えるのではないでしょうか。それは死霊の作り方と、対抗する術によって表れていると思います。また、死を恐れたり感傷をもって扱わずに、魂の再生を描く作者独自の視点にもよるのでしょう。
中編という長さのためか作者の考えがストレートに伝わってきました。そんな長さなので背景世界の拡がりこそありませんが、骨太の作品でした。(2001/3/5)

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