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魔の沼/天沢退二郎

魔の沼
天沢退二郎

My評価★★★☆

カバー画・挿画:林マリ
筑摩書房(1982年5月)[絶版]
8093-88039-4604


『オレンジ党と黒い釜』の事件から数ヵ月後、ルミは何度も黒い沼の夢を見た。その沼は林の荒地に突如現れ、どこか禍々しかった。
ルミはエルザに夢の話をし、オレンジ党のみんなで荒地を見に行く。
まだ沼は現れていなかったが、造りかけの新興住宅が立ち並んでいた。しかし家々を工事している人の気配はまったくなく、不自然なほど早いスピードで建っていく。まるで草のようにひとりでに成長するかのように・・・。
ルミたちは荒地で、中学生の田久保京志と知り合う。京志の妹チサは三年前に行方不明となったという。

一方、六方小学校が近々廃校となり、取り壊されるというウワサが広まっていた。<古い魔法>の仕業だ。学校の下には<黒い魔法>に対抗できる「グーンの宝」があり、それを狙っているのだ。

休みになってオレンジ党は、沼の出現を見張るために荒地でキャンプを始めた。だがルミは急にお腹が痛くなる。
やがて黒い沼が出現し、ブラックスワンを従えて「沼の王」が現れた!<時の魔法>オレンジ党と<、<黒い魔法>沼の王との戦いが始まる。それらをすべて見ている白衣の老人がいた。

********************

この巻がどこにもなくてどうしても読めなかったので、3作目の『オレンジ党、海へ』を先に読んでしまったために、ちょっと面白みが減ってしまったかなあ。3巻の方が幻想的で面白かったんですよ。やはり順番どおりに読むべきだと思いました。

オレンジと沼の王の戦いに、<古い魔法>の源先生と、正体不明の白衣の老人が加わり、事態は複雑な方向へ。もっとも<古い魔法>はすでに脱落気味。ですが、まだ長い物語の前哨戦といった感じ。
今作では田久保京志と妹のチサが登場するのですが、どちらもワケありの人物。特にチサはどの人物よりも強烈な印象が残り、非常に謎めいた存在。彼女の登場する場面は、他のどの場面よりも摩訶不思議で冥いムードがあり、とても気に入りました。
ダークと神秘さを併せ持ち、そこに生命を感じさせるところが天沢さんらしさなのかな。

不思議なのは、ルミと沼の王<黒い魔法>との関係です。この関係が表しているのは、<黒い魔法>とは何なのかということなのでしょう。
例えれば<時の魔法>が抗生物質で、<黒い魔法>はガン細胞ということかな。それ自体では善でも悪でもない(ただし怒らせると恐い)<古い魔法>は、血小板みたいなものかな。適切ではない喩えですみませんが。(2004/6/3)

追記)2004年11月、ブッキングから復刊しました。 【Amazon

オレンジ党と黒い釜
+魔の沼
オレンジ党、海へ
オレンジ党 最後の歌

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