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鬼平犯科帳(24)/池波正太郎

鬼平犯科帳(24) 特別長編 誘拐
池波正太郎

My評価★★★☆

文春文庫(2001/2/10新装版)
ISBN978-4-16-714276-6 【Amazon

目次:女密偵女賊/ふたり五郎蔵/誘拐


鬼平犯科帳(24)作者の逝去によって未完となった「特別長編 誘拐」を含むシリーズ最終巻。巻末に尾崎秀樹『池波正太郎の文学』を併録。これでもう終わりかと思うと、返す返すも残念でならない。
などと言っても仕方がないので、折に触れて1巻から読み返してみたいと思う。何度読んでも飽きなさそうに思われるのだが、それはおそらく人物造詣の深さゆえではないだろうか。いつの時代にも通じる普遍的な人間性があるからだろう。
人間的な深みを、誰にでもわかるように書いてみせる筆捌き。簡潔な言葉で情景を容易にイメージさせる描写力。池波正太郎の本を読むのはこのシリーズが初めてなのだが、つくづくすごい作家だったんだなと思う。

女密偵女賊
おまさは密偵・佐沼の久七から、押切の駒太郎という独りばたらきの盗人を見かけたと告げられた。その直後、おまさは女賊・お糸を見かけた。お糸は誰かを待っているらしい。好い男ではないだろうか?おまさはお糸について、平蔵に告げることをためらう。
血を見ることが嫌いな盗賊の男女の悲劇。女賊とはいえ、お糸の人の女。胸の内は、堅気の人と何ら変わりがない。愛する男を想うお糸の悲哀が漂う。

ふたり五郎蔵
火付盗賊改の役宅に、新しく「五郎蔵」という真面目な髪結いが出入りするようになった。ある日、平蔵は髪結いの様子がどこかおかしいと感じた。密偵調べさせると、髪結いの女房が行方不明になっているという。その背後には・・・。
おまさと共に、お糸が密偵として活動し始める。お園も登場するし、女性陣がずいぶん増えたなあ。密偵たちの探索によって、いま亡き密偵・伊三次に関わりのある一件と判明。ここへきて、伊三次の名が出てくるとは思わなかった。

誘拐
同心の松永が、上方からやって来た「相川の虎次郎」を捕まえた。虎次郎は江戸で盗みをすることはない。では、何のために江戸へ?平蔵は、虎次郎を逃がして泳がせることにした。するとお熊の茶店に行くではないか!?虎次郎はおまさに用があるらしい。おまさと平蔵の脳裏に「荒神(こうじん)のお夏」(23巻『炎の色』参照)がよぎる。
浪人たちが現れ、おまさがさらわれた!背後には「荒神のお夏」と二代目「三河の定右衛門」という盗賊が関わっていた。だが浪人たちは、三河一味とは一線を引いていた。

これから面白くなるのに、というところで未完になってしまった長編。おまさが恐れていた荒神のお夏が、ついに行動を起こした。だが浪人たちや盗賊・三河一味が加わって事態は複雑に。この三河一味、どうやら荒っぽい盗めをするようなことを匂わせているから、ただではすむまい。火盗賊改たちは手を焼きそう。いったいどんな形で、お夏との決着がつくのか。とても面白くなりそうなだっただけに残念でならない。(2009/12/3)

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