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リメイク/コニー・ウィリス

リメイク
コニー・ウィリス

My評価★★★

訳:大森望
ハヤカワ文庫SF(1999年6月)
ISBN4-15-011275-4 【Amazon】
原題:REMAKE(1995)


近未来のハリウッド、映画はデシタル化された往年の名優を貼り込みしたリメイクばかり。要するに俳優の動きや表情を変えたり、人物を入れ替えたり、背景や小物を自由自在に変えて製作されていた。
しかしリメイクするためにはアクセス権がなければいけない。また映画保護協会の検閲や、著作権の侵害で始終訴訟が起り閲覧が禁止されたりする。

映画フリークの学生トムは、リメイクの仕事を請け負っていた。彼はパーティーに出るが、そこではドラッグ中毒の多くの少女たちがマリリン・モンローの真似をして、自分の顔を映画に張り込んでもらおうと、映画会社の役員に媚びていた。ただ一人、アリスだけがトムの目を惹く。
ドラッグをやらず、いつも真剣な表情で一人練習するアリス。
タップダンサー志望の彼女は貼り込みではなく、本物のミュージカルで踊りたいと言う。だが、いまはミュージカルは製作されていない。
ある日トムは、1950年代の映画でダンスを踊っているアリスを見つけた。それは貼り込みではなく、アリスがタイムトラベルしたのでもない。いったいどうやって?
トムは姿を消したアリスを探して、ハリウッドを駆けずり回る。

********************

1996年、ローカス賞(ノヴェラ部門)受賞作。
近未来のハリウッドを舞台にした、映画と恋の青春ポップノヴェル。アリスが気になるトム。トムを助けるヘッダ(少女)とアリスの関係。正直に言って、3人の関係は使い古されていて新鮮さに欠けます。
また、SF的な部分は説明不足ですが、気にしないほうがいいのでしょう。
トムの口から映画のセリフが次々に飛び出す、近未来青春小説と割り切りました。

トムは、映画から中毒性物質の酒が出てくるシーンや、酒場、飲酒などの場面を除く作業をする。シャンペンをココアかコーヒーに変えたり、ピッチャーをトウモロコシパンの皿に変えたり・・・。
トムはほとんどの映画に酒が出てくることを知るが、改めて考えると確かに映画には飲酒シーンが多い。しかし、酔わなければ口に出せないセリフや行動もある。
映画を愛するトムは、真剣に生きるアリスと出会うことで、次第に改竄作業に耐えられなくなる。それは罪悪感から良心に目覚めたというよりも、映画が本来持っている魅力を守りたいと思ったからなのでは

作中で何度も何度もフレッド・アステア(1899-1987)の名前が連発されるので、その都度、彼の二重まぶたとテカり気味の顔(メークのせいか地なのか、スポットライトのせい?)を思い浮かべてしまうのには参りました。
ちなみにジーン・ケリーは、「50年後、その名を覚えていてもらえるダンサーがいるとしたら、それはただ一人フレッド・アステアだけだろう」と語っています。
オールドファンには懐かしいであろうハリウッドの名作のタイトルや名優、セリフがズラリと挙げられているので、名前は知っているけどまだ観ていなかった映画を観たい気分にさせられました。
巻末には作中に挙げられた『映画題名一覧』があり、制昨年、監督や出演者を知ることができるので便利。(2002/2/3)

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