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五月の鷹/アン・ローレンス

五月の鷹
アン・ローレンス

My評価★★☆

訳:斎藤倫子
カバー画:シャーリー・フェルツ
福武書店(1992年2月)[廃版]
ISBN4-8288-4986-6 【Amazon
原題:The Hawk of May(1980)


アーサー王の甥ガヴェイン(五月の鷹の意)の物語。
雪山を旅の途中のガヴェインは、グリムという男の館に一夜の宿を求めた。館にはグリムと娘のグドルーンと、料理人のおばあさんしかいない。ガヴェインはグリムの奸計にはまりかけたが、その場はなんとか逃れることができた。

10日後、ガヴェインはアーサー王の面前で、グドルーンによって告発された。グドルーンは父親を恐れるあまり嘘をついているのだが、無実を立証できないガヴェインは窮地に陥る。
オークニーの総領ガヴェインが処刑された場合、一族はアーサー王と袂を分かつだろう。実はそれがグリムの狙いで、アーサー王政権を転覆させるために、まずはアーサー王派を分裂させようというのだ。

例え甥であろうとも、王たる者は公正に裁きをせねばならぬ。そうでなければ民衆の反感を買い、強いては王国の統治に関わる。
ガヴェインは試練に耐えて潔白であることを証明する「神聖裁判」にかけられる。試練の内容は、グリムの発した謎を解くこと。期限は一年後。ガヴェインはすぐさま答えを求めて旅に出た。

********************

行く先々で女性たちの注目を集めるガヴェイン卿は、武芸に秀でスラリとした美男子。礼儀正しくて女性にクールという、いかにもという好人物。
ガヴェインは謎の答えを求めるうちに、男たちや一族、政治の犠牲にならざるを得ない女性の立場と、女性たちが何を考えて何を求めているのかを知っていくのです。騎士ガヴェインの物語というよりも、彼を通じて女性の立場を描いた、女性向きの中世騎士ロマンスといえるでしょう。
あくまでもロマンスという感じで、そういうのを好きな人にはいいのでしょうが、私は肌に合わなかった。

この作品は、アーサー王伝説を元にした作者の創作。
ガヴェインは旅の途中で不思議な場所に辿り着くのですが、それらはガヴェイン自身の物語ではなく、アーサー王伝説中にある別人物のエピソードなのです。アーサー王伝説を知らなくても問題はないのですが、知っていると随所に散りばめた作者の仕掛けを楽しめるのではないでしょうか。(2001/7/1)

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