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花を棲みかに/エルンスト・クライドルフ

花を棲みかに
文・絵:エルンスト・クライドルフ

My評価★★★★

訳:矢川澄子
童話屋(1983年11月)[絶版]
ISBN4-924684-18-X 【Amazon
原題:Lenzgesind(1926)


花や昆虫の妖精たちが、野原で戯れる様を描いた絵本。ここでいう妖精とは、花や昆虫たちを擬人化したものだと思ってください。
春はまま母パンジーの季節。そして毛虫たちがダンスをし、かたつむりの奥さんは銀のマットを編む。夜は仮面舞踏会。三色すみれの子どもたちは丘の牧場で何をしているの?
やがて夏になり、そして夏の日が色褪せてゆき、小川に花々が捧げられます。蝶たちは暗い水面をかすめ枯野を過ぎ、来るベき季節を探しにどこかへ向かう・・・。
他にもいろんな場面があります。どれも春と夏という短い季節での花と昆虫たちのささやかな喜びが、そっと見守るように描かれています。

********************

クライドルフ(1863-1956)はスイスのベルン生れ。その生涯のほとんどをアルプスで過ごし、生涯に25冊の絵本を作ったそうです。
アルプスの空の下では、花や昆虫たちが戯れるのは珍しいことではなくて、当然なことのように思われる。そんな絵本。
文章は古典的でちょっとカタイかなぁと思われるのですが、矢川澄子さんは流麗に訳していると思います。

クライドルフの絵は、例えば天日で干した洗いたてのシーツのように、ピンと張って清潔で心地良い。
でも決して張り詰めているのではなく、潤いがあるのです。華やかではなく奇をてらってもおらず、自然体なんですよ。
それは色彩もですが、清澄な空気の透明感によるものではないのかな。
ヒンヤリと香気ある山の空気が感じられ、行ったことはないけれども、まさしくアルプスの空気そのものといった印象。
山または高原の空気は下界よりもピンと張った感じがして、呼吸すると体内が清浄になりそう。そんな感じに彼の絵本は、読んでいると清浄な心持ちになるのです。(2001/9/26)

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