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妖精たち 小人たち/エルンスト・クライドルフ

妖精たち 小人たち
文・絵:エルンスト・クライドルフ

My評価★★★★☆

訳:矢川澄子
童話屋(1982年11月)[絶版]
ISBN4-924684-12-0 【Amazon
原題:Bei den Gnomen und Elfen(1928)


妖精や小人を描いた詩画集。詩と絵は四季の移ろいに合わせ進行していきます。
春、黄色の陽射しの照る木蔭で、生れたばかりのヒナギクの赤ちゃんを抱くお母さん。ウサギと戯れる小ヒナギク坊やたち。花の庵で暮らす老賢者の小人の元へ、クルミの手土産を持参して詣でる花の精。
枯葉にまたがって、星空の彼方へ飛んで行こうとする小人。ヒメオドリコ草の周りで踊る蛾の妖精少女たち。
カタツムリに乗って走る小人と魔女のホウキ草。蜜を分け合う、美しい蝶の妖精婦人。ひっそりと静まった星空の下で、うたた寝する小人の夜番・・・。
木蔭や草むらの影でひっそりと佇む妖精や小人たちを、気品に満ちた絵で静謐に描いています。

********************

人間の目の届かない森や草むらで、生命を謳歌する妖精と小人たち。そんな妖精と小人たちを驚かさないように、離れた場所からそっと見守っているかのような絵。絵の構図から、観察者としてのクライドルフの視点・視線が強く感じられました。
ラストを飾る『小人の夜番』の詩が特に気に入りました。

小人の夜番

小人の夜番はくたびれて
まぶたもいつしかあわさった
あたりはそよとの風もなく
こおろぎ一ぴき寝そびれて
かすかにうたっているばかり

空にはまたたく星のむれ
木かげのほたるもちらちらり
かたつむりがそっと通りすぎる
夜番のじゃまをせぬように     
よくおやすみといのりながら
よくおやすみといのりながら


情景が目に浮かぶようではないですか?飾らない素朴な詩は、クライドルフの絵そのものといった感じです。
この詩からうかがえるように、情景が先にあって、詩はそれを補足するものののような印象を受けます。クライドルフは木蔭や草むらの花々や虫たちに、こんな情景を重ね合わせて視ていたのでしょうね。(2003/5/15)

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