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おやすみなさいのほん/ジャン・シャロー

おやすみなさいのほん
文:マーガレット・ワイズ・ブラウン,絵:ジャン・シャロー

My評価★★★★★

訳:石井桃子
福音館書店(1962年1月)
ISBN4-8340-0005-2 【Amazon
原題:A CHILD'S GOOD NIGHT BOOK(1950)


夕陽が沈んで夜になると、家には灯りが点り外は次第に暗くなって、何もかもが眠ります。小鳥たちや仔羊たち、森に住むライオンや猿たち、海の底の魚たち、みんな眠くなります。
帆掛け舟は帆をたたんで休み、自動車はガレージのお家に入ってエンジンを止めます。静かなエンジン、眠たいカンガルーたち、眠たい仔猫やうさぎたち。蜂もリスも眠たい・・・。
子どもたちはお祈りをして布団に入ります。
健やかな眠りを見守り、小さなものたちを包んで守っている大きな存在。

********************

睡眠というのは非常に個人的なもので誰とも共有できないものですが、この絵本では人間だけではなく、すべての生きものと共有できる時間のように思われます。どんな生きものにも共通した無垢なる時間。そんな時間を描いているように感じられるのです。
眠りに入ろうとするとき、もしくはすでに眠っているときの満ち足りた感覚。しかも、すべての生きものたちを見守っている存在に包まれた安心感。
お気に入りの毛布にくるまったような温もりと、安心感と幸福感を与えてくれる絵本でした。おやすみ前にそっとページをめくると幸せな夢をみることができそう。

マーガレット・ワイズ・ブラウンの無駄のないシンプルな文章の繰り返しによる、ゆったりとしたリズム感。そこにジャン・シャローの大胆でシンプルな造型と、パステル系だけれども落ち着いた温かな色彩の絵が絶妙にマッチ。構図も色彩も大胆で生命力が感じられるのに、ちっとも嫌味でないのが不思議。でも好みが分かれるかもしれません。
とても静かで親密な時間の流れる絵本。静かだけれども、生きものたちの息づかいが感じられました。

私はクリスチャンではありませんが、この絵本は好きです。クリスチャンとかブッディストだとかという次元を超えているからです。でも、どうやらラストに拒絶反応を示す人もいるようです。
ですが、宗教と信仰は似て非なるもの。そこのところを理解し、表現方法にとらわれず、作品の根源にある「想い」を汲み取ってもらいたいと思うのです。(2002/6/3)

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