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家をめぐる冒険/堀井和子

家をめぐる冒険
堀井和子

My評価★★★☆

絵:松林誠
幻冬舎(2006年10月)
ISBN4-344-01244-5 【Amazon


堀井さんの肩書きをなんと言えばいいのだろう。元々は料理スタイリストなので、料理やテーブル、食器などについての本を執筆していたが、いまはライフスタイル全般についてのエッセイを執筆しています。
今回は長年による家探し(でもまだ決められないのそうです)について書かれたエッセイ集。松林誠さんの絵は、なるほど、著者が好きそうな絵だと思いました。のびやかと言うよりも自由、色がいい。

まず念を押しておきたいのは、家を探す際に、実際的に役立つ本ではないってこと。ノウハウとその結果を求める人には不向き。「こんな家がいい、こんな家はダメ」という、実際的に家選びに役立つという本ではありません。不動産屋との対応についての本でもないです。

堀井さんが14年間暮らした賃貸マンション。築19年ともなると、メンテナンスに非常に手間と費用がかかるのだそうです。引っ越すことを考えながらも14年間住み続けているのはなぜか、今後はどんな家に住みたいか、著者ならではのこだわりがあって、そのこだわり方が好き。
堀井さんはいろいろ読んでいるのですが、彼女のこだわりには、なぜか共感できるんだなあ。自分と近いものを感じています。

家といっても、東京都内で土地を購入して家を建てるのは現実的ではないので、マンションを考えているみたい。サッシ枠の色のこだわりとかいろいろあるんですね。一番のこだわりはロケーション、そして採光と風の通り。現在のマンションのロケーションについては、他の本にも書いています。
堀井さんのいうロケーションとは、借景という意味かな。「眺望がいいのと眺めがいいのは違う」という章があるけれど、まったくそのとおりだと思いました。

著者の経験によると、マンションの外側のデザインは、内側のデザインと繋がっているのだそうで、外側が好きじゃない場合、内側も好きじゃないタイプが多いのだそうです。また、不動産屋が口にする「マンションの"グレード"」という言葉について、グレードの意味が不動産屋と著者とではかなり異なるとか。
著者でなくても、借りる側が求めるグレードと、不動産屋のいうグレードの意味は異なると思います。一般的に私たちが求めるグレードは環境、構造や材質、システム、セキュリティ、メンテナンスといった点ではないでしょうか。
ところが不動産屋(すべての不動産屋ではないが、一部)の場合、グレードとはデコレーション、要は装飾・見た目を意味するようなのです。

年齢や家族構成、職種によって求める家が変わってくるのは当然だけれど、それ以外のどんなライフスタイルをもってして家探しの基準とするのか、といった感じのことが書かれています。自分たちがどういう生活をしたいのか、どんな生活を理想としているのか、何を心地よいと感じているのか、それによって求める家が大きく変わってくるということ。
当たり前のことだけれど、それをジックリ考えてマンションを探す時間をとれる人は、そうそういないんじゃないかなあ。普通は必要に迫られて、引っ越す人が多いと思うんですよね。
そのうち引っ越したいと思っている人には、どんなところに住みたいかと考え、自分たちのライフスタイルを分析する参考になるのでは。いますぐ引っ越さなければいけないという人には次の機会に、ということだけれど。(2006/10/31)

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