スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ブリジンガメンの魔法の宝石/アラン・ガーナー

ブリジンガメンの魔法の宝石
アラン・ガーナー

My評価★★★★

訳:芦川長三郎
カバー画・挿画:寺島龍一
評論社(1966年)
ISBN4-556-01081-3 【Amazon
原題:THE WEIRDSTONE OF BRISINGAMEN(1960)


両親がイギリスから外地へ行くことになり、オールダリー村のモソック家で過ごすことになったコリンとスーザン兄妹。二人はガウザー・モソックから、オールダリーの丘に伝わる魔法使いの伝説を聞く。
その話を聞いたあとに二人は丘を散策に出かけて、奇怪な生き物に追われて包囲されてしまう。二人の危機を救ったのは、年老いた魔法使いキャデリンだった。

太古の昔、騎士たちは暗国の王ナストロンドをラグナロックへ追い詰めて地に平和を取り戻した。だが、いつかはナストロンドが巻き返しに来ることを知っていた。そのためもっとも優秀な騎士たちは、人類の命運を分けた戦いに備えて眠りについた。
眠っている騎士たちは、若さも力も失わず、邪悪な者たちから守られている。その魔法の要となるのが<炎の霜>すなわちブリジンガメンの魔法の宝石だった。

ところがキャデリンの失敗で<炎の霜>が失われてしまった!この宝石が敵の手に渡れば騎士たちにかけられた魔法が解かれてしまい、戦いを待たずにして歳をとって死んでしまう。
<炎の霜>をみつけた兄妹は、小人のフェノディリーとデュラスロー、ガウザーの力を借りてキャデリンへ届けようとするのだが・・・。

********************

20世紀のイギリスを舞台に、ウェールズ地方に伝わる民間伝承を元にした物語。ラグナロックへ向けての善と悪の戦いというケルト的色彩に満ちていました。
全篇に漂う、野性味を感じさせるかのようでちょっと重厚さのある暗めのトーンが、「ケルト」という感じがするんですよね。この物語の放つトーンに、私は惹かれます。

本作で語られるのは、騎士たちとナストロンドの戦いではなく、ブリジンガメンの魔法の宝石がキャデリンの手に戻るまでの経緯。白の魔法使いキャデリンと、黒の魔法使いグリムニアのエピソードの一つという感じでした。
この作品をコリンとスーザンの冒険談として読むと、二人の個性の乏しさが気になり物足りなく感じるので、長い長い物語の一幕、もしくはタペストリーの一部として捉えたほうがいいかもしれません。

訳者あとがきによると、作者はファンディングデルグ以外は実在する地名、伝承にある人名を用いているそうです。
「黄金の手のアンガラッド」の物語や、謎めかした「ギャバランジー」「北のライオス・アルファーたち」なども民間伝承から採られたのかもしれませんね。しかし、彼らが何者で何のために動いているのか、いまのところほとんど語られていません。それはまた別の物語なのかも。(2001/4/14)

ゴムラスの月

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへにほんブログ村 本ブログ 海外文学へ

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

H2

Author:H2
My評価について
=1ポイント
=0.5ポイント
最高5ポイント

最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
FC2カウンター
検索フォーム
リンク
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。