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エリダー/アラン・ガーナー

エリダー 黄金の国
アラン・ガーナー

My評価★★★☆

訳:龍口直太郎
挿画:Charles Keeping
評論社(1968年7月)
ISBN4-556-01080-5 【Amazon
原題:ELIDOR(1965)


見知らぬ横丁を探検していたワトソン家の子どもたち、ニコラス、デイヴィッド、ヘレン、ローランド。子どもたちは取り壊し中の古い教会に入り込む。そこでヴァイリオンを弾く老人に出会い、黄金の国エリダーへと辿り着く。

ヴァイリオン弾きの老人は、自分は王のマリブロンだと名乗った。
マリブロンは、ローランドに暗黒の闇の力に覆われて光が風前の灯火となったエリダーに、光を取り戻してほしいと言う。そのためにヴァンドウィーの丘に隠された三つの宝を、ローランドたちに探して出してほしいと頼む。
宝を見つけるのは、別世界から来たローランドたちにしかできないからだった。

子どもたちは宝を発見するが、伝説によるとエリダーが暗黒の力に打ち勝って救われるのは、「フィンドホーンの歌が聞こえるとき」だという。だが、フィンドホーンとは誰なのか、その歌とはどんな歌なのか知る者はいない。

マリブロンの頼みで、子どもたちは宝を自分たちの世界へ持ち帰り、時至るまで安全に保管することになった。
だがローランド以外の子どもたちは、エリダーや宝のことを忘れたいと願っていた。エリダーという国も宝もなく、夢を見たか集団催眠にかけられたのだと・・・。
しかし、ワトソン家の周りで奇妙な現象が起こり始めた。やがてエリダーの世界から闇の勢力がワトソン家に忍び寄り、子どもたちの身に危険が迫る。
エリダーを、そして子どもたちを救うフィンドホーンとは?

********************

物語はエリダーよりも子どもたちの世界が中心となって語られます。黄金の国エリダーがどんな世界なのかほとんど語られていないので物足りなく、エリダーでの闇の勢力への危機感が感じられなかった。
エリダーと子どもたちの世界は、いわばパラレルな関係で、二つの世界は微妙に影響し合う。エリダーが闇に覆われて光を失うと、いつかは子どもたちの世界にも影響が現れる。電磁波が世界間を越えて影響を及ぼすところは、ちょっとSFぽかった。

二つの世界では、物事がまったく違って見えることがユニーク。
ローランドたちが持ち帰った宝は、エリダーではいかにも宝といった感じなのに、子どもたちの世界ではガラクタにしか見えないんですよ。
そのため子どもたちは、自分たちが夢でも見ていたのだろうと考えます。エリダーなどという世界はないのだと・・・。ですが本心は、恐れからエリダーを否定しているんですね。

救いをもたらすフィンドホーンとその歌とは何か?
クライマックスでようやく明らかにされるのですが、イメージ的にはいいのだけれど、なぜフィンドホーンの歌に闇を払う力があるのか説得力に欠けると言わざるを得ません。作者は神話・伝説を巧みに織り交ぜているのですが、フィンドホーンの歌にも何か元ネタがあるのでしょうか。
そもそも闇の勢力とは何なのかがハッキリしないため、読後はもどかしさが残りました。いろいろと説明不足だと思います。
つまらないのではないんですよ。ただ、全体的にイメージが先走りしすぎている感があり、上手く言語化されていないように思いました。(2004/4/27)

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