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The Wreckers 呪われた航海/イアン・ローレンス

The Wreckers 呪われた航海
イアン・ローレンス

My評価★★★☆

訳:三辺律子
理論社(2001年9月)
ISBN4-652-07703-3 【Amazon
原題:The Wreckers(1998)


貿易商の父親に付いて、父が所有する船で初めて海へ出た少年ジョン。だが船は嵐に遭い、見知らぬ島からの信号灯を頼りに、寄航しようとして難破する。
辛くも生き残ったジョンは、浜でクルーが見知らぬ男たちに殺害されるところを目撃。そして父親が生きて囚われていることを知る。
ジョンはサイモン・モーガンという男に助けられ、彼の屋敷に連れて行かれる。

作物の育たない島は貧しく、村人は難破船からの積み荷で生計を立てていた。そういった人たちを「レッカー」と呼ぶ。法律では、難破船の漂流物は見つけた人のものになる。しかし一人でも生残者がいた場合、積み荷はすべて生残者のものとなり、村人の取り分はない。
ジョンは嵐の夜の信号灯は、誰かが意図的に船を難破させようとしたニセの信号灯だった確信している。だが、誰がニセの信号灯を点したのかがわからない。
モーガンの姪メアリーは、村人たちに恐ろしいことをやめさせたいと願う。
嵐の夜、新たに犠牲となる船がやって来た。村人たちは総出で浜辺へと向う。

********************

18世紀末のイギリス・コーンウォールを背景にしたレッカーたちとその島での、スリリングな冒険小説。漂着物によって利益を得る権利を認められている人々。貧しい島ではこの利益は大きい。
しかし嵐というものはいつ起こるのかわからない。さらには必ずしも難破するとは限らない。そこで村人はたちは残虐な行為に走り、次第にエスカレートしてしまう。ジョンが漂着したのは、そんな島。

ジョンは父親を助け出して村から脱出できるか。レッカーたちの頭目は誰か、そして阻止できるのか。モーガンの過去と行動の謎とは?モーガンはジョンたちの船の積み荷について詰問する。 どうやら積み荷には不正があるらしいのだが、積み荷は一体何だったのか?
複数の謎が絡み合い、ときには挫けそうになりながらも立ち向かうジョン、そしてメアリー。不気味な人物らが登場し、ジョンは父を救出しようとしながら真相を探る。彼らと対決するなかで試練にあうジョンは人間として成長するんです。

昨今の心の悩みや痛みなどの共感を得ようとする児童文学が多いなかでは、ダークではあるけれど珍しくストレートな冒険小説だと思います。
読後に気持ちを掻き乱すような小説にちょっと飽きていたので、こういった心理的に負担をかけずに読める小説もいいですね。
ラスト近くの父親の姿は類型的だなぁとは思うけれど、物語を読む愉しみを味わえました。(2002/10/20)

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